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【指南873 機械に頼りすぎない!】

2019年5月27日

想定外の状況にも備える

今までいくつか営業パーソンにも使えるミス回避方法についてご紹介いただきましたが、「失敗学」を長年にわたって研究してきた飯野謙次さんは、機械に頼りすぎるのもまた危険だと言います。

「みなさんは、家族や実家、勤務先の電話番号がそらで言えますか?
スマホや携帯のアドレス帳や履歴を見れば、簡単に電話番号がわかるでしょう。でも、スマホや携帯がなくなったり、使えなくなったとしたらどうでしょう? たちまち誰にも連絡できないということになってしまいませんか? 大事な電話番号はやはり、そらで言えるようにしておくことです。このように、仕事やプライベートにおける最悪の事態を予め想定して、対処法を考えておくことも大切です」

機械に頼り切っていると、マシンが機能しなくなったら、全く仕事ができない、客先で一言も話せないという状態に陥ってしまうかもしれません。全く想定外なことが起こる可能性も視野に入れておく必要がありますね。

「ツールに頼ることには、これ以外にも少なからず欠点があります。私が特に無視できないと感じるのは、『勘が鈍くなる』ことです」

「記憶に頼りすぎるな」と、ミスを回避するための様々な理論的アプローチを説く飯野さんが、『勘』を語るのは意外な気がしますが、飯野さんは人間本来の感覚を磨いておくことも大切だと言います。

「たとえば、今がだいたい何時かわかりますか? どの方角が北か、感覚的にわかりますか?たしかに機械に頼れば必要な情報を得ることができます。でも、『時間の感覚』『空間の感覚』といった『感覚(センス) 』の部分は機械頼みでは衰えてしまいます」

「勘を鍛えるには、簡単な方法があります。時計を見ようと思ったら、まず『何時頃だろうか』と予想する。見知らぬ街に行ったら、『目的地がどっちの方向にあるか』を、地図を見ないで検討をつける。あるいは、『今、気温や室温が何度くらいなのか』と予想してみます。『勘の鋭さ』や『察しのよさ』を鍛えておくことが大事だと思います」

「人との付き合いにも『勘』は必要です。相手の好みや価値観を感じ取る感覚。ツールに頼るばかりではなく、そういった『察する力』を日頃から磨いておく必要があります」と、飯野さんは強調します。

次回は、「ミスは『負け』ではない」です。ぜひご覧ください!

【指南873 機械に頼りすぎない!】