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【指南867 止まった足を再び動かした剣道師範からの叱責】

2019年5月12日

「やらんもん(者)が偉そうに言わんとってください」

営業マンとして成績のどん底から脱した土井さん。
しかしその後もずっと順風満帆であったわけではありません。何度も試練に見舞われました。

業績が上向き、社内コンテストに入賞したあとに、燃え尽き症候群になってしまいます。頑張って頑張った末にブツンと切れてしまったのでした。
落ち込む気持ちだけはなんとか立て直しましたが、業績は下降します。
そして、世はリーマンショックに襲われます。あるお客さまがご加入後すぐに保険を解約せざるを得ない状況になってしまったことで、土井さんは大きなショックを受けます。土井さんに過失があったわけではないのですが、「そうなるかもしれないという状況が読み取れなかったのか?保険をお勧めしたことがよかったのか?」という自責の念に押しつぶされそうになって、お客さまにアポイントの電話をすることが怖くなってしまったのです。

当時かなり、気持ちもやさぐれていたといいます。
こんな精神状況ではダメだ、このままではつぶれる、何とかしなければ・・・と思った土井さんを救ったのは、子供が剣道を習っていた先生からかけられた言葉でした。

当時、土井さんの長男は小学校四年生、剣道クラブに入部したところでした。
小学校では剣道教室で全国大会にまで行った土井さん、それからすっかり剣道からは遠ざかっていましたが、初めて竹刀を握る長男にあれこれと口出ししていたところ、剣道七段の先生に「(剣道を)やらんもん(者)が偉そうに言わんとってください」と言われてしまったのです。

その言葉に土井さんは打ちのめされたと言います。何にショックを受けたのでしょうか?

「自分は行動に移さないくせに結局、口先ばかりだということに気づかされたんです」。土井さんの仕事に対する姿勢に向けられた言葉でもあったと言います。

そこで、土井さんは長男と共に、小学生と肩を並べて剣道を習い始めました。素地はありますから、やがて子供たちに稽古をつけられるまでになりました。
そして、自分の精神や生活を整えることを始めました。1週間仕事の手を止めて読書し、朝5時半に起きて散歩し、10kg減量します。「体も緩んでいたんです」

剣道を再び習うこと、自分を律して、生活を律すること—-これにより、土井さんは復活します。身体的な復調が気持ちの復調、そして業績の復調にもつながったのでした。

次回は「身体が心を整える」です。ぜひご覧ください!

【指南867 止まった足を再び動かした剣道師範からの叱責】

(写真)息子さんとともに今も週2回剣道の稽古に通う土井さん。現在は剣道四段で子供たちに稽古もつけています。