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【指南856 営業学講座:トップ営業パーソンによるパネル・ディスカッション2】

2019年4月5日

失敗を原動力に飛躍を図る

「これまでの営業活動で一番印象に残っているエピソードは何ですか」と司会者が尋ねると、三島さんは静かに、しかし力強くあるエピソードを語りだしました。

三島:私のエピソードは、「営業しなかったから、その後一生の後悔が残った」という話です。
前職の上司に生命保険のセールスをしたのですが、「考えておく」と言われてしまいました。私も、売れなくて困っていると思われたくないので、こちらからあえて状況をお聞きすることもせず、そのままにしていました。
しかしそれからしばらく経って、上司は脳疾患により倒れて、亡くなってしまわれました。私は、上司に対してもご遺族に対しても、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。あのときしっかりご提案ができていれば、ご遺族に十分な保障を提供できたかもしれない。自分の小さなプライドや気恥ずかしさが邪魔をしてしまったと深く後悔しました
生命保険の営業という仕事の使命は、保険金という商品を納品することです。それなのに、「困っていると思われたくない」というちっぽけなプライドのせいで、保険金をお届けすることができなかった。大切な上司とそのご家族をお守りすることができなかったのです。
今から思うと、その時の私には自信がなかったんだと思います。業界、会社、商品、そして自分自身にもっと自信があったら、もっと堂々とご契約を薦めることができたはずです。
このことがきっかけで、私の覚悟が変わり、出逢った全ての方に保障の大切さをしっかりとお伝えすることができるようになりました。私の価値観を変えてくれた、今でも原動力となっている失敗です。

堂坂:私は、関東支店立ち上げの際の営業です。
新しい支店の立ち上げでしたので、土地勘はもちろん取引先、ツテ、コネなどが何もない中での営業でした。最初は同業他社の下請けをしていましたが、一件あたりの金額を考えると、売上を上げるためには、元請けを飛び越えて直接の発注を得なければいけません。そのために私は元請けである同業他社をライバルとして営業活動をすることにしました。
新しい支店で社名を知られていませんから、会社案内と名刺を持って飛び込んで行くだけでは、相手にはしてもらえません。そこで相手をしてもらえるために様々な方策を考えました。最初はあくまで下請け業者としてお客さまの社内にもぐりこんだり、そこで担当者と名刺交換をして、物流業界のあるべき姿を説明して私の信念をご理解いただき、人間関係を構築したり…と、一軒一軒取引先を増やし、売上を増やしていったのです。その結果、現在では関東支店が、全体の売上のほぼ半分を稼ぎ出すまでになりました。
 「下請けで終わるつもりはない」という強い覚悟が、事態を変えたと思っています。

状況を打破すべく一線を飛び越えた堂坂さんと、失敗を糧にして前に進まれた三島さん。どちらのお話にも深い教訓が含まれています。次回はお二人が営業パーソンとして最も大事にしていることを教えていただきます。次回は、「営業をする上で大切にしていること」です。ぜひご覧下さい!

【指南856 営業学講座:トップ営業パーソンによるパネル・ディスカッション2】

(写真)寄付講座が開催されている立命館大学