>  TOPページ

【指南833 なぜ、今、「ストーリー」なのか?】
テーマ:社外師範編

2019年1月23日

ロジックやデータだけで、人は動かない。

「データやロジックは完璧なものを準備したのに、得意先は退屈そうな表情で聞いている…」 
営業たるもの、商談を上手くまとめようとすればするほど、隙のない理論武装をしようと思うもの。しかし、そんなデータやロジックには、一向に関心を示さない得意先…。

「人は論理=ロジックやデータだけでは動かないものです。むしろ感情で動くことのほうが多いのです。感情を動かすために、ストーリーはとても有効な手段なのです」 今回の師範、ストーリーブランディングの第一人者である川上 徹也氏は、そう説きます。

「3人のレンガ職人のストーリーをご存じでしょうか。いろいろな所で語られているストーリーなので、一度ぐらいは聞いたことがあるかもしれません。中世ヨーロッパで旅人がレンガを積んでいる3人の職人に『何をしているのですか?』と尋ねる話。1人目の職人は『レンガを積んでいます。誰でもできる仕事だから1時間働いても銅貨1枚しかもらえない』と文句を言い、2人目の職人は『レンガの壁をつくっていて、1ヵ月働けば銀貨10枚。おもしろい仕事じゃないけど、家族を養わなきゃ』と答えます。3人目の職人は『町中の人が喜ぶ大聖堂をつくっています。自分が亡くなってからも、子どもや孫たちが私の仕事を誇りにしてくれると思います』と答える、そんな逸話です。退屈そうな表情であなたのロジカルなプレゼンを聞いていた得意先が、もし、この3人のうち誰かに仕事を頼むとすれば、誰に頼むでしょうか?そう、大聖堂のストーリーは、明らかに聞き手の感情を動かします」

ストーリーを加えて、平凡だと思っていた商品を輝かせる。ストーリーを語ることで、相手の感情を動かす。でも、どうやって、ストーリーをつくるのでしょうか?川上師範は、「ストーリーをつくるのは、専門家でなくてもできる」と続けます。

「仕事やビジネスで使うストーリーは、必ずしもそれ自体で完結している必要はありません。また、小説のように、いわゆる創作されたフィクションでもありません。どんな人にもどんな商品にもストーリーはあります。つくるというより、発見するのがストーリーなのです」

営業でいえば、交渉相手に対して語ることで、聞き手の想像力を刺激し共感を呼ぶ、フィクションではない、個人・商品・企業などにまつわるエピソードやビジョン。それが、ストーリーだと川上師範は定義します。

では、どのようなエピソードが商談に有効なストーリーとして使えるのでしょうか。
次回は、「営業ストーリーの描き方」を川上さんに指南していただきます。ぜひ参考にしてみてください。

【指南833 なぜ、今、「ストーリー」なのか?】