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【指南791 「専門性」を身に着ける】

2018年9月7日

「わかる」ということは「できる」こと

富田さんは、マインドセットの確立と共に、「専門家としてやっていく」ことが重要だと考えています。

自分を育ててくれた恩師として慕う、(入社当時の)支社長に、「営業とは知的な仕事。専門家としてやっていきなさい」と言われたことがきっかけでした。
そして歳を重ねるにつれて、その重要性を痛感していきました。
「営業という仕事は、ある程度の年齢までは『一生懸命』だとか『ユニークだ』などの、キャラクターだけでやっていくこともできるでしょう。けれども、40歳を過ぎたあたりから、キャラクターだけでは難しくなってきます。年齢を重ねて、営業としてお客さまからご信頼をいただくには、どんな分野でも構いません、何かひとつ特定の分野において、『その話について詳しく知りたいなら、あの人に聞いてごらん』と人から名指ししてもらえる人間になれるか。それが重要なんです」

そこで、富田さんは30代の半ば、2週間営業活動をストップして、相続に関する勉強をしました。
「最初に『私は相続のプロです』と言えること、と決めました。
私のやり方は、まず書き出すこと。そして、単にテキストを1日何ページずつ読んで、知識を得ていくという方法ではなく、テキストに載っている17の相続に関するケーススタディを、あたかも自分の知り合いの話、自分が身近に経験した話として感じられるくらい身につけて、図を描いて人に説明できるようにしました。『分かる』ということは、『できる』ということだと思います」

「勉強というのはわからないとつまらない。でも、わかり始めると、面白くなってくるんです」
『わかってきた』『もっと知りたい』と思った段階ではじめて、Amazonで関連図書を大人買いします。
最初に本を買い込んでも“積ん読”になってしまいがち。でも一旦『もっと詳しく知りたい』『ここはどうなっているんだろう?』『他の事例ではどうだろうか?』と考え始めると、大人買いした本もどんどん読めるのです。

「私がイメージする専門家とは何か。それは、人から信頼される人はどんな人かと言ったら、難しいこと、当たり前のことをわかりやすく説明できる人です」

加えて大事なのが、単に知識を持つだけではなく、お客さまの課題を浮かび上がらせ、課題解決のために知識を使うことです。

「ある税理士の先生とパートナーを組みたいと思って『うちの会社には相続をシミュレーションできるソフトがあるんです』と言ったら『うちにもそういうのはあるよ』と言われて終わり(笑)。そりゃ、そうですよね。ですからアプローチを変えて次のように言いました。『セールスのプロセスで何が一番大事だと思いますか?』すると、先生が『プレゼンテーションでしょう』と言うので、『いいえ、違います。実はお客さまの実状を把握し、課題を浮かび上がらせる“実状調査”が最も大事なんです。そして私は“実状調査”の専門家です』と言ったら、興味を持ち始めてくださって、結果として受け入れていただけたんですね」

専門性とはあくまで営業の基礎があってのこと。お客さまからきちんと現状と課題をうかがい、そしてお客さまが気づいていない課題に気づいていただき、専門的な知識を適用していく。これが富田さんの大きな武器になっていったのでした。

次回は、「事前準備の重要性」です。ぜひ、ご覧ください!

【指南791 「専門性」を身に着ける】

(写真)富田さんは、MDRTの理事で社会貢献を担当しており、支社でもボランティア活動のプロモーションをしています。ボランティアの感謝状を支社メンバーに授与する様子。