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【指南774 人の心をつかむコツ】

2018年6月20日

仕事と思うな、人生と思え

「長いつきあいの担当者なのに、いつも形どおりの会話だけで、なかなか心を開いてくれない…」営業の仕事をしていると、そんな担当者に遭遇することがあるかと思います。そんなビジネスライクな担当者の心をつかむには、どうすればいいのでしょうか。

萩原師範は、自身がサービスマンとしておもてなしする、ある著名なドクターのC先生とのエピソードが、人の心をつかむヒントになると教えてくれました。

萩原さんが人間ドックでC先生の病院を訪れたときのこと。診断の合間に、C先生は萩原さんへこう問いかけました。「レントゲンというのはどこの病院でも同じ。世界中どこでも技術は一緒だし、薬も一緒。ドクターだって、みんな優秀だよ。でも、病気を見つけられるドクターと、見つけられないドクターがいる。その差は何だと思う?」一瞬、考え込んだ萩原さんにC先生は言いました。「それは、親身になれているかどうかなんだよ。僕は、萩原君のことを自分の子どもだと思って診察している。自分の子どものレントゲンだと思って見ているから、僕は絶対にあなたを救える」

その言葉で心をつかまれた萩原さんは、以来、何かあるとC先生のお世話になっているといいます。「人の心をつかむには、まず、相手のことに親身になること。それが不可欠だと思います」例えば、担当者が重い荷物を抱えていたら、「持ちましょう」とさっと手を差し伸べる。メモするためのペンが見当たらないようであれば、すかさず自分のペンを差し出す。「相手が自分の親や子どもなら『こうする』を、どんな些細なことでも実践していけば、自ずと心は開かれていくことをC先生から教わりました」と萩原さんは言います。

また、C先生が院長室に飾っている自筆の書には、こんな言葉があります。「仕事と思うな、人生と思え」この言葉の意図するところを萩原さんは、こう受け止めています。「仕事と思って相手と接している限り、絶対に心をつかむことはできない。自分の人生の中で、お客様と『出会っている』と思っておもてなしすることが、必ず人の心を打つ」

そして、「高いワインを売るソムリエが優秀とは限らない」と萩原さんは指摘します。営業パーソンに言い換えると、「高い売上を上げる営業パーソンが優秀とは限らない」となります。「ソムリエが5万円のワインをお薦めすれば、『じゃあ、それで』とオーダーしてくださる。しかし、実のところ心の中では、『2万円のワインで十分だったのに…』と思っていらっしゃるかもしれません。そのお客様の印象は、『飲みたくもない5万円のワインを頼まされた店』になってしまいます。大切なのは、お客様の『2万円のワインで十分』という心の中を読んで、そのとおりのお薦めができること。そのほうが、またこの店に行きたいと思っていただける可能性が高まると思うのです」

つまり、相手の心を読んで、期待値どおりの提案ができる営業パーソンには「次もキミにお願いしたい」と依頼が入る可能性が高いのです。では、どうやって相手の心を読む力を身につけていくのでしょうか?

次回は、サービスマン 萩原師範が、相手の心をとことん読むために実践していることを伝授していただきます。ぜひご覧ください!

【指南774 人の心をつかむコツ】