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【指南772 商品を売るためのヒアリングはしない】

2018年6月13日

大事なのは、お客様を知ること、お客様の立場で考えること

営業とは、聞く仕事である。その信念を貫く東京中央支社の山口九州男さん。最終回では、山口さんのヒアリング術を指南していただきます。

「ヒアリングの場では『お客様のことを深く深く知らないと、最適な保険のプランはご提案できません。ですから、保険に直接は関係のないようなこともいろいろと聞かせていただきますが、よろしいでしょうか』と前置きをします。その上で、お客様が答えやすい質問から始めて、少しずつパーソナルな部分にも話を広げていきます」

このときに注意することは、決して「保険に入るためのヒアリング」にならないようにすること。あくまで「相手を知るためのヒアリング」であることが重要なのです。

「昔は私も『毎月の生活費はいくら必要ですか』といった、保険プランの作成に必要な数字を聞くためのアンケートのようなヒアリングをしていました。でも今はそんなことは聞きません。まず最初にやるのは、お客様の家系図を書くこと。そうすると、お客様の家族構成が自然とわかりますし、そこからいろんな情報も手に入ります。他にもパートナーの有無や将来の夢、目の前にいる人の人生そのものを知る質問をひたすら繰り返します」

そこには、山口さんのライフプランナーとしてのこだわりがあります。

「私が提案したいのは、お客様の人生設計に沿ったプラン。自分がお客様になったつもりでシミュレーションができるくらいよく知らないと、そんなプランはとてもつくれません。言葉は少し不適切かもしれませんが、相手の人生を丸裸にするつもりで(笑)、お話を聞かせていただいています」

だからこそ、プレゼンするときもその言葉ひとつひとつに山口さんの信念が宿っています。

「プレゼンのときは、前回のヒアリングで伺ったことを改めておさらいした上で、『私が××さんだったらこれに入りたいと思うプランをご用意しました』とお伝えします。そう言えるだけお客様について一生懸命考えることが重要なんです。ヒアリングにこだわるようになってから、お客様との関係性もぐっと深くなった気がします。まだ数回しか会っていないお客様から『もう何年も前から友達みたいな感じがします』と言われることも今まで以上に増えました」

大事なヒアリングが味気ない事実確認に終始してしまう、というのは営業マンにとってよくある悩み。これだけお客様が心を開いて自分のことを話してくださるのも、山口さんの人柄はもとより、「相手を知りたい」と想う気持ちが強く伝わるからかもしれません。

お客様を知ることこそが、営業の原点。何十年と続く信頼も、自分にしかできない提案も、すべてはそこから始まるのです。

【指南772 商品を売るためのヒアリングはしない】

(写真)ご家族と。