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【指南754 伝え方の基本とコツ 準備編2】

2018年4月23日

準備にかけるコストと時間をケチらない

先週今週は、リスクコミュケーションの第一人者である西澤 真理子さんに「やばいこと=不都合な事実」を伝える技術について指南いただいています。
さて、「そんなに準備が必要なのか…」 そう思われた方も多いかもしれません。しかし、「伝えにくい」と思えば思うほど、伝える前の準備は周到に行うべき。実際、自分の意図を相手にうまく伝えられている人たちは、相当な準備をしているものです。「故スティーブ・ジョブス氏も、フェイスブック社の最高執行責任者であるシェリル・サンドバーグ氏も、プロのスピーチトレーナーを付けて何度もリハーサルを行ってからプレゼンテーションの舞台に上がります」と西澤さんは語ります。

例えば、相手はどんなことを考えているか、どんなものが好きなのか、といったことを事前に調べてプロファイリングすることは、とても重要です。相手の家族構成、出身地、出身校、海外経験、性格などのプロフィールや、趣味、飲食、スポーツなどの好み、価値観や人生観、世界観などを知れば、相手のレベルに合った言葉選びができるし、必要な説明量を知ることができるからです。クレーム対応の場では話すタイミングを選ぶ必要がありますが、「実は同郷なんです」「知り合いに同じ高校の人がいます」「私も阪神ファンなんです」など、相手について事前に知り得た自分との接点や小さなエピソードが、緊迫した場において相手との距離を縮める役割を果たしてくれます。

「準備にかける時間とコストをケチらないということは、相手の関心、相手の環境や状況を知って対応すること、つまり、相手に対して心をケチらないということです。そのことが、相手と自分の置かれた状況を俯瞰する余裕を生み、さらに、状況を打破する最善の手を考えることにつながるのです」と西澤さんは指南します。

そして、相手に話す時間には、その前後に他の案件が入ってこないよう、自分の予定を調整しておくことは、事前準備の必須項目だと西澤さんは言います。「もし、いかにも時間がないそぶりを見せてしまったら、『あぁ、この人は自分のことを優先する人だな。本当は自分の意見を、こちらに押し付けたいだけ』という印象を与えてしまい、信頼関係を取り戻すことは難しくなります」

さて次回は、いよいよ実行編。西澤師範が、相手に悪印象を与えるNG態度としぐさを挙げ、伝え方のコツを伝授します。

【指南754 伝え方の基本とコツ 準備編2】