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【指南753 伝え方の基本とコツ 準備編1】

2018年4月20日

まずは相手の話を聴く

前回までに、「やばいこと=不都合な事実」を伝える場面において「失敗するケースには6つのパターンがある」また、相手に納得してもらいたいならば「相手が腑に落ちるような情報になるようにデザイン・加工して提供するしかない」ということを、リスクコミュニケーションで数多くのコンサルティング経験を持つ西澤 真理子さんから学びました。

では、どのように伝えれば、目の前の修羅場を乗り越え、顧客との信頼関係を維持することができるのでしょうか。具体的な伝え方の基本とコツを西澤さんに指南していただきます。

「伝える相手は変えられないので、正確に伝えて相手の理解と変化を促したいのであれば、自分のやり方を変えるしかありません」と、まずは伝えるプロセスをしっかり整理することが大切だと西澤さんは言います。

伝えるプロセスは、準備→実行→フォローの3段階。相手に伝わるように伝えるには、それぞれのフェーズでポイントがあります。

「どういったスライドを準備すればいいか、どんな例を挙げれば相手は納得するかなど、即効性のあるアウトプットの方法を探しがちです。ですが、実は、伝える前の準備フェーズで最も大切なのは、相手の話を『聴く』ことです」

聴くとは、「相手の言葉を耳で聞くことだけに限らず、その人が考えていることや傾向、好みなどを知ることも含めての『聴く』です。一生懸命話したのに、あなたの言葉や話した内容が、『よくわからない』と返されてしまうのは、相手が知りたいこと、興味があることではないから。人とのコミュニケーションでやってしまいがちな最大の間違いは『どううまく話すか』に意識が集中してしまうことです」と西澤さんは指南します。

クレーム対応では、速やかに顧客のもとへ伺うのが鉄則。その際、お詫びの言葉を伝えたら、「相手は何を知りたいのか」「何に興味を持っているか」「何が不安か」「どこがもやもやしているか」をしっかり「聴く」ことが第一です。

「難しい話をする時ほど、自分を解放することも鍵です。いきなり状況を説明しようとするのではなく、どう説明していいか、考えあぐねていることを素直に伝えることも、時に必要です。自分がお詫びをする立場なのに、自分が困っていたり、悩んでいたりする状況を知らせるなんて・・・と抵抗感を覚えるかもしれませんが、弱音を見せたほうが、相手もよろいを脱いで本音を話してくれるものなのです」

次回は、「伝える基本とコツ 準備編」その2をお届けします。「やばいこと」を伝える前に準備すべきことは、まだまだあります。

【指南753 伝え方の基本とコツ 準備編1】