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【指南745 幸せを感じる力】
テーマ:社外師範編

2018年3月14日

言い訳をしない、一日一日を懸命に生きる

コーチ業を経て、現在は怪我を負ったアスリートのためにスポーツ心理学を研究している中村さん。「20代は支えてもらってばかりだった。30代は自分が支える側に回ろう」と決意しています。

「僕の人生のテーマは、『学術研究と教育を通じて、一隅を照らす大人(たいじん)になること』。大学での研究や教育を通じて、せめて自分の周りにいる人にだけでも良い影響を与えることのできる人間になりたいと思っています
中村さんが自分に課していることは2つ。1つは言い訳をしないこと。そしてもう1つは、一日一日を懸命に生きることです。

「入院中、同じ車いすの人と仲良くなりました。ですが、残念ながら彼は進行性の病気で亡くなってしまいました。僕たちが当たり前のように生きてる今日は、彼が生きたかった一日なのです。人はみんな何が起こるかわからない。だからこそ、物事を後回しにするのではなく、今この瞬間を懸命に生きることを、自分自身に課しています」

車いすの自分が普通に生活できるのも、祖父母や両親が頑張ってくれたから。「これからは自分がもっと努力をして、上から受け取った命のバトンを少しでも良い形にして子どもや孫の世代に渡していきたい」と意気込みます。障害が自分にくれたもの、それは幸せを感じる力です。

「2007年9月1日、この日に僕の人生は大きく変わりました。今でも障害を乗り越えたというわけではないです。この身体のことで悩むことはあります。でも今の生活はマイナスですかと聞かれたら、『全然そんなことはない』とまっすぐ言えます。大切な家族がいて、信頼できる仲間がいて、大好きなアメフトと研究に携わることができています。これだけで十分幸せです。人生は自分が期待することだけが起こるわけではありません。そのときに愚痴や言い訳をするのではなく、「どう行動するか」が一番大切なことなのです」

日々は気づけばあっという間に過ぎていきます。自分は本当に一日一日を懸命に生きていると言い切れるだろうか。大事なのは決して大それた何かをなし遂げるということではないのかもしれません。まずは周囲に感謝をし、自分ができることに全身全霊を尽くす。そんなシンプルなことが、日々の幸せへとつながっていくのではないでしょうか。

【指南745 幸せを感じる力】