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【指南738 人は物語にお金を払う】

2018年2月23日

具体的にイメージしやすい筋立て、展開、エピソードで

同じレタスなのに、普通に店先に並んでいるレタスと、「長野県◎◎さんの畑で取れたレタス」と銘打ったレタスではどうして値段が違うのか?
ホテルのラウンジのコーヒーと、コンビニエンスストアのコーヒーの値段はどうして違うのか?

それは「人は物語にお金を払うから」だと阿部さんは言います。
「これは元々、間々田雅一さん(指南46~50で登場)が言っていたことですが、『人は単に物を買うのではなく、それに付随した物語を買っている』のです」

『物語』とは、言い換えれば『商品の付加価値や意義—-それを相手の想像力をかきたて、満足度が高まるような筋立てや展開、エピソードで訴えかけること・・・』と言ってもいいでしょう。

「物語とはたとえば、場の『雰囲気』であったり、『感動』であったり、『自分のためにここまで考えてくれた』ということであったりもします。一方、物語がなければネットでの購買と同じです。値段を比較して『どちらが安い?』というだけの話になってしまいます。私自身、生命保険という金融商品を営業していますが、極力『算数』の話のように聞こえないよう、『物語』として伝わるように工夫しています」

営業は、シンプルに言えば「問題点の抽出」→「解決策の提示」→「お客さまの承諾、実行」というステップをたどりますが、
「新人や若手を見ていると、『お客さまの承諾、実行』というところで難航するケースが多いです。それは、物語のない算数の話を一所懸命にしているのかもしれません。それでは解決策の提示までは進めても承諾し実行までいたりません。『正しいことをお伝えしているのに理解してもらえない』と彼らは言いますが、お客さまは理解はされているのです。理解していることと実行に移すことの隔たりを認識しなければならないと思います。実行していただくために、自信をもって背中を押してさしあげる物語をプレゼンするする必要があるんです」と阿部さんは言います。

何もドラマチックで感動するストーリーを話すということではありません。阿部さんがお客さまに提示する物語は、お客さまがイメージしやすい具体的なエピソードなどです。

「たとえば、ライフステージの各ステップで必要になる費用、老後の費用などの話をする場合でも、単に金額という数字を話すだけでなく、具体的にできることをイメージしていただきます。『仮に今このテーブルの上に20万円があったら何をなさりたいですか?』と聞くと『そうだな、たまには夫婦で温泉行きたいな・・・』とか『子供にはピアノを習わせたいの・・・』という話が出てきます。欲しい物ややりたいことの話を聞いていくと、お客さまは今ここに無い20万円を既に手にした感覚になり、実現したいという欲求が生まれますし、ビジュアルでイメージできれば心にも残ると思います」

次回は、「相手との温度を揃える」です。ぜひご覧ください!

【指南738 人は物語にお金を払う】

(写真)阿部さんは社内での研修に講師として招かれる機会も多いです。他支社での講演風景。