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【指南732 自分の心の声で行動を変える】

2018年1月26日

ポジティブな声が、行動をポジティブにする

田中ウルヴェ京さんに聞く、ビジネスで成果を上げるためのメンタルスキル。今回は「セルフトーク」について指南いただきます。

セルフトークとは、心の中で自分に語りかけている言葉。人が無意識のうちに自分に語りかける、いわば「心の中の口ぐせ」のようなものだと、田中さんは言います。
「行動を変えたいのであれば、セルフトークを変えてみましょう。その人ならではのポジティブなセルフトークは自信を高めて集中力をアップさせますが、ネガティブなセルフトークからは何も生まれません。誰にも聞かれることのない自分自身との対話だからこそ、その内容が問われます。心の中で感じていることは必ず行動に影響するのです」

たとえば、次のような状況に置かれたら、みなさんならどんなセルフトークをするでしょうか。
状況:目一杯やっているのに、自分にばかり仕事が集中する。同僚ができなかった分も追加された
セルフトーク:「なぜいつも自分ばかり仕事を押し付けられるのか?」「一生懸命やっているのに、皆全くわかってくれない・・・」

普通は、そんなふうに感じてしまいますよね? でも、こうした物事を否定的にとらえるマイナスのセルフトークに気づかずに放っておくと、もっと状況を悪化させてしまったり、自分のパフォーマンスを低下させてしまうことにつながり、結果的に、さらにストレスを増やすことになるだけだと田中さんは言います。
「後ろ向きな言葉は、まず気づくようにすること。そして、ああ、こんなことを考えていても無駄だよな、というような言葉は、その状況にあわせて、解決行動につながるような前向きな言葉に置き換えることで、自分で自分を奮い立たせたり、逆に落ち着かせたりできるようになります。先ほどの例ならば、『はっはっは、自分が評価されているからこそ、仕事が来るのだ!と思うことにしよう。』『うわー、めんどくさいなあ。でも後ろ向きな気持ちでやると、もっと効率悪くなりそうだな。まず落ち着こう』『一人で抱え込まないで、上司に相談しよう』というように、建設的な行動につながるような思考に転換することが大事です。」

それでも気持ちが切り替えられないときは、「自分の気分を実況中継する」のも、田中さんおすすめの方法です。「私はいま、仕事の遅い後輩のせいでイライラしはじめています」というように、“実況中継”すると、自分を客観視できて、ストレスに対応できるのだそうです。

ただし、ポジティブがよくて、ネガティブが悪いと安易に決めつけられないとは、田中さんは言います。
「他人に対するネガティブはダメですが、『どうして自分はあそこで踏ん張れないのか』といった自分に対するネガティブトークは、能力アップにつながる場合もあります。一方、ポジティブも、単なる楽観主義で現実を見ていなければ、自分を甘えさせることになり、行動変化にはつながりません。また、こういったセルフトークは、実際に色々な状況下で、自分のセルフトークに気づくということを実践することに意味があります。人によって、どんなセルフトークを言っているかは違いますし、それをどういうセルフトークに変えることが、その人にとってのベストなものかはわかりません。しっかりと日々の生活で、「色々考えている自分に気づく」ために、セルフトークを意識してみてください。そして、次に具体的にどうするか、この状況でできることはないかと展開していくことで、建設的なセルフトークに転換する。そういう工夫を続けていると、何をつぶやくかで、行動と未来が変わることを意識できるようになります」

次回は「「なりたい自分」に近づくイメージの力」です。ぜひご覧ください!

【指南732 自分の心の声で行動を変える】

(写真上)1986年に日本ソロチャンピオンに。(下)米国大学院卒業式にて。