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【指南729 顧客満足度を上げるには?その2】

2018年1月19日

「そこまでしてくれるの?」というレベル

「そこまでしてくれるの?」というサービスの一環として、中村さんは取引先で無償で社員研修を実施しているそうです。
社員研修のテーマは、「顧客満足度」。この研修は、取引先の社員が「顧客満足度」を高める業務を行うようになるのみならず、結果として取引先の「経営陣」の「満足度を上げる」内容にもなっています。

「たとえば、あるメーカーでは、新入社員向けに『店舗立ち上げシミュレーション』という研修を行っています。これにより、単に実務知識や経営的視点を習得するのみならず、資金調達や人件費の支払いなどの実務を通じて、企業経営の難しさを疑似体験するものです」
ただ、中村さんの研修は単なる疑似体験に終わりません。研修の中で、社長がいつも話していてもなかなか伝わらないことを自分の口から伝えます。同じメッセージでも第三者から聞くと腹に落ち、仕事に取組む姿勢が変わることがあります。そういったメッセージを添えることで、単なる社員の顧客満足度研修にとどまらず、会社へのロイヤリティや社員の定着率を高めるのも目的の一つとしているのだそう。
まさに、「そこまでしてくれるの?」というレベルですね。

また、あるお取引先では、若いスタッフに対して、「書類を届ける」という初歩的なところから、お客さま先の顧客満足度を上げるアプローチについて、研修をすることも。

「たとえば、書類を持って行くという作業を、お届けする先方様の満足度を高める機会にしよう、という研修をしています。単に書類を届けるだけの訪問なのか、顧客満足度を高めるための訪問なのかの意識の違いだけで、コミュニケーションの質が変わってきます。結果、お客さまとの信頼関係が強まります。」

二重の意味で満足度が高まるわけですね。
ところで、書類を届けるというシーンで、どうやって先方の満足度を高められるのでしょうか?若いスタッフにどういうことができますか?

「『お客さまに興味・関心を持つこと、お客様のことを知ること』が、満足度を上げる1ステップになると言っています。相手のことを知るということで、たとえば、『社長や相手担当者の家族構成を知ってますか?』と課題を与えます。そして、どうしたらよいか分からない人には、『知るための第一歩は、まず誉めること、関心を持つこと』だと伝えます。
そうすると、書類をお届けするというシーンでも、たとえば、『素敵なネクタイですね』でも『素晴らしいお花が活けてありますね』とうかがうことができますよね。するともしかしたら『これは娘に誕生日にもらったものでね』などと情報が得られるかもしれません。
何を聞いたらよいのか、何を知ったらよいのか見当もつかないという人もいるので、私は、『知りたい項目』という一覧表を渡して、埋めるようにしてもらっています。そして、『関心を持つことが大事』であり、『知るとこういういいことがある』ということも具体的に伝えるようにしています
このような研修を通して、単に書類をやりとりするだけだったのが、『社長のお子様が私立中学に入って高校は○○を目指していて、家は建て替えを考えていて・・・』などという情報を入手してくるようになるんです。それによって、社長や担当者の方との距離感がグッと縮まり、その後の面談がスムーズにいきます」

【指南729 顧客満足度を上げるには?その2】

(写真) ご契約者のまなみさんと。中村さんは、12年前、まなみさんのお父さまが亡くなられた際に保険金をお届けしました。以来、母・兄・まなみさんのご一家を見守り続けています。まなみさんは中村さんについて語ります。「私の母は、中村さんのことを『恩人』だと言っていますが、私は勝手に『お父さん』だと思っています。大学を辞めて美容師になろうとしたときには(母に言われたこともあり)真剣に反対されましたが、今は月に1度髪を切りに来てくださいます。お会いしたときには、あれを報告しよう、これもお話ししようと考えています」