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【指南663 営業学講座:トップ営業パーソンによるパネルディスカッション1】

2017年7月5日

最初から営業職を志望しましたか?

各界のトップ営業パーソンの3名ですが、「最初から営業という仕事を志望していたですか?」という司会者の問いに、「営業なんてまったく希望していませんでした」と率直に答えたのは村松さんでした。

村松(敬称略、以下同じ): 私は大学では理系で、科学者志望でした。ですから新卒でSE志望としてIT商社に入社したものの、営業に配属されたため最初の数カ月はいやでいやで仕方がありませんでした。飛び込みで1日100件回って、名刺を置いてこいと言われたんですけれど、当然ながら成果は上がらない。でも、あるときふと考えたんです。どうせ100件回るのなら、結果につながる方法でやろうと考えました。受付の女性を突破する方法を考えて、ちょっとした手土産を持って行くようにしたところ、それをきっかけに会話ができて、社内に通してもらえる確率が上がりました。また「飛び込まない」もしくは「効率よく飛び込む」ということを考え、相手先のことを調べて、顧客情報をリスト化して訪問するようにしたのです。工夫しているうちに、面白くなってきて、業績も挙がり新人賞を獲得しました。研究職が細かいところを掘り下げる仕事だとすれば、営業は幅広い人にアクセスする仕事。あれこれ工夫すれば、相手の反応がダイレクトに返ってくる。これが営業の魅力だと感じるようになりました。

谷戸: 私は母子家庭で育ち、大学の学費は歩合制の営業のアルバイトをして自分で稼ぎました。営業には自信があったので、就職時には営業、それも当時バブル最盛期だったので証券会社に入社しました。(証券会社の給与は、業績比例的な要素が多く)、実力次第で報酬が上がるのが魅力だったのです。少しでも早く、単に生活のために働くことから卒業したいという一心だったからか、大勢いた同期のなかでトップクラスの成績を上げるまでにそれほど時間はかかりませんでした。

大坪: 私は、変化の激しい時代に、10年後どんな産業や会社が成長しているかはわからないと考え、色々な企業に関わりを持てるような業種を志望して就職活動をして、電通に入りました。しかし、人前で話すのが苦手な自分には、すぐには営業は無理だと思っていました。
入社7年目に営業職に異動し、新鮮に感じたのは、広告の営業とは何も形がないところから新しいものを創りだす仕事だということです。広告を通じて誰に何を訴えたいのか、クライアントの課題を理解することに始まり、マーケティングやクリエーティブ、プロモーションの担当などからなるチームを作り、提案物を創り、媒体に掲載する。世の中に今までない表現やアイデアを使って、モノを売り、サービスを利用してもらうという、とても自由度が高い仕事です。責任は重いけれど、醍醐味を感じられる。クライアントが変わるたびに、業界や商品のことを一から勉強するので、さまざまな企業と接点を持つという、就職時の希望も結果的にかなえられることになりました。

学生時代から営業職を視野に入れていた谷戸さんと、希望していなかった村松さんと大坪さん。仕事に取り組むうちに、三者三様に、営業という仕事に魅きつけられていったことがわかります。次回は、営業人生で経験した忘れられない出来事を紹介します。ぜひご覧ください。

【指南663 営業学講座:トップ営業パーソンによるパネルディスカッション1】

(写真)プルデンシャル生命保険横浜支社エグゼクティブ・ライフプランナーの谷戸浩一さん/東北大学教室風景