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【指南635 論語に学ぶ2】

2017年4月21日

「一人前」と「一流」の絶対的な違い

<今回のお悩み>
仕事のコツはつかめたし、自分なりのスタイルも確立した。でも、この調子でこの先ずっとやっていけるのだろうか?

<あなたに贈る論語のフレーズ>
「四十五十にして聞こゆること無くんば、斯(こ)れ亦(ま)た畏(おそ)るるに足らざるのみ」
― 40、50歳になって評判が立たないようであれば、大した人物ではない

今の好調が実力によるものなのかどうか。まずはそれを見極める必要がありそうですが、小宮さんの基準は明快です。「あなたの実力が本物ならばヘッドハントがかかるはず。もしもこの3年で一度も声がかかっていないなら、それは大した仕事をしていない証拠です」
孔子の時代とは比較にならないほど情報が行きわたる現代のこと。実力のある人の噂は同じ職種や業界内ではすぐに広がります。他社からの誘いがないのなら、もう一度足元を固める必要があるのかもしれません。

「最近はSNSで仕事ぶりをアピールする人も増えましたが、本当に実力のある人は自分を売り込んだりしません」と、小宮さん。共著もある船井幸雄さんが「人に嫌われる方法、知っていますか? いちばんは自慢話をすることですよ」と言われたことを、今も胸に置いているそうです。
自慢の裏には往々にして慢心が潜んでいます。戒めになるのが次の論語です。

「我れに数年を加え、五十にして以て易を学べば、大なる過ち無(な)かるべし」
― 私がもう数年たって、50になって易を学んだら、大きな過ちなしにゆけるだろう

孔子が生きた時代の50歳はかなりの高齢です。そこから宇宙の原理である易を学ぼうとする謙虚な姿勢とエネルギーには、驚くよりほかありません。そしてここに、「一人前」で終わるか、「一流」になるかの分かれ目がある、と小宮さんは指摘します。

「一人前の仕事をしていれば周囲から非難されることもないし、食べていけるので、多くの人はそこで満足して一生を終えます。しかし一流はそこからさらに努力をして最高の自分をめざす。仕事に慣れてこなせるようになっても満足せず、もう一歩だけ深堀りしてみましょう」

小宮さんが経営を学ぶうえで欠かせない1冊に挙げる、ジェームズ・コリンズの世界的ベストセラー『ビジョナリー・カンパニー2』には、次のような一文があります。「goodはgreatの最大の敵である」。「良い」に満足せずに努力を続けた先に「最高」が待っています。

次回は、「成功を持続したいなら『人物力』を身に付けよう」です。ぜひご覧ください!

【指南635 論語に学ぶ2】