>  TOPページ

【指南540 味方につける】

2016年7月29日

怒るときには怒る―――怒りを味方につける法

アンガ―マネジメントの最終回は、上手に怒る方法を指南いただきます。
「え、怒らないのがいいんじゃないの?」 そう思いますよね。
しかし安藤さんは、「怒りを上手に生かして、プラスのエネルギーに変えるのが究極のゴール」と諭します。

「日本人の多くは、怒るべきときにも怒れない。これでは自己主張の強い世界の人たちとの競争に勝てるわけがありません。怒りは人間の自然な感情ですから、無理におさえこむのではなく、怒りの強さや度合いを適切に配分する。そして必要な場面では全力に、そして上手に怒ることで相手や周囲を動かし、成果を出す。グローバル化が進むなか、アンガーマネジメントの技術はますます必要になってくるはずです」

・ 人間として重要なことを侵害された場合にはきちんとNOを言う
・ ここだけは譲れないというラインをもって、感情に振り回されるのではなく、怒るのも怒らないのも自分自身で決める
どちらも「怒りを生かせる人」に欠かせないものだと言います。

そんな安藤さんがアンガーマネジメントのお手本に挙げるのが、サッカーの三浦知良選手です。
元プロ野球選手の張本勲さんにテレビ番組で、「もうおやめなさい。若い選手に席を譲ってやらないと」言われたのに対して、「自分を人として成長させてくれる言葉。もっと活躍しろと言われているんだと思った」と見事に応じて話題を集めました。

一見すると怒らなかっただけに思えますが、「他人の失礼にあたりそうな発言を、サッカーを続けるプラスのエネルギーに転化している点がすばらしい」と安藤さんは評価します。
さらに辛口で知られる張本さんを、「男らしい。最後まで応援しますよ」とすっかり味方にしてしまったことについては、「理不尽な発言にしろ、イヤな態度にしろ、対応ひとつでここまでできることを鮮やかなショーのように見せてくれた」と称賛を惜しみません。

「アンガーマネジメントは怒りを適切に配分する技術ですが、なにが“適切”かは、人生で何をしたいのかによって一人ひとり異なります」と安藤さん。
つまらないことで怒っているうちに人生の時間はあっという間にすぎてしまいます。カズ選手が本当にやりたいこと、つまり大好きなサッカーを1日でも長く現役で続けるために怒りをプラスのエネルギーに変えたように、みなさんも怒りを上手に生かして、人生の目的にまた一歩近づいてみてはいかがでしょうか。

【指南540 味方につける】

(写真)安藤さんの主な著書。(画像掲載は、著者・出版社の許諾を得ています)