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【指南341 セールスの構え】

2014年11月28日

引き返すなら早いうち???

福田さんには今も恥じている出来事があります。それは入社して3年目、ライフプランナーとしてひとり立ちし、業績も収入も安定してきたころのことでした。

 

「あるものづくりの経営者の方をご紹介いただきました。契約をお預かりしたあと、その方の苦労話をお聞きしました。裸一貫からここまで築き上げることができたという話をされ、『福田くんはどうかい?』とおっしゃったんです。私もライフプランナーになって大変なこともあったけれど、がんばっていることをお話しました。そして『ある意味、私も個人事業主みたいなものですから』とつけ加えました。するとその方は『たしかにそうかもしれませんが、あなたと私では大きな違いがある。うちの会社に何かあったら20人の従業員だけでなく彼らが養っている家族までもが倒れてしまうんですよ。福田さんにも奥さんがいらっしゃるとはいえ、私とは全然違うと思いませんか?』とおっしゃったんです。それを聞いて、ハッとしました。ちょっと収入が上がったくらいで、自分は『福田商店』のオーナーだくらいに思い上がって、すっかり天狗になっていたと猛烈に恥じ入りました。同時に、勘違いして取り返しがつかなくなる前にこの方の言葉を聞けたことに感謝しました。そして経営者の方たちがどれほどの覚悟で日々仕事をしているのかに思い至り、こういうお客さまをお守りするためにも、ライフプランナーとして全力を尽くしたいとも思ようになったんです」

 

同じころ、今度は“個人事業主に近い立場”だからこそ自戒しなければならない経験もしました。

 

「ある税理士の先生と親しくなって、先生のお付き合いで朝方まで飲み歩く日々が続いたんです。すると、翌日は午前中いっぱい寝てしまうことになります。先生の事務所は午前中先生がいなくても、スタッフがいるので会社は回りますが、ライフプランナーはそういうわけにはいきません。自分が動かないかぎり、当然ながら仕事になるわけがない。徐々に仕事のサイクルが乱れ始め、このままではマズいと思うようになりました。そこで先生には『僕はひとりなんです』って正直にお話して、お付き合いの回数を減らすことにしました。そして生活をキッパリ朝型に変えたんです。それに可能な限り朝は支社に寄ってからお客さまにお会いするようになりました。たとえ30分であってもある程度の仕事は出来ます。今朝はアポがないからゆっくりしようと考えてしまうと、また流されることになってしまいますからね」

 

間違いを受け入れて引き返すには、そのタイミングも重要だと福田さんは続けます。

 

「自分はセールスパーソンとして並外れた才能があるわけではありません。それだけにちょっとでも油断すると、目指すところと自分の立ち位置がズレてしまっていることがあります。常に自分のいる場所を俯瞰して、少しでもズレていたら早いうちに軌道修正しなければいけません。大きくズレてしまってから気づいても、もとに戻すのに倍の時間と労力がかかりますからね」

【指南341 セールスの構え】